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じぞくのコラム Vol.5 「お釈迦さまが1番伝えたかったことって?」

こんにちは。大泉寺寺族寺族の奈美です。

もうすぐ東京都知事選挙の投開票日です。どんな結果になるでしょうね。

ここで選挙の話題なんて、もしかしたら驚かれる方もいるかもしれませんが、私にとってはとても大切なことです。また、お寺にいて仏教の教えに触れていると、生活や社会の仕組みにも仏教の教え(に限らず宗教や個人の気づき)は活かせるし活きていると実感することが多々あります。(というか活かしていくものなんでしょう。)

と実感してはいるものの、具体的にどんなことかはうまく説明できないので住職に、お釈迦さまはどうしてお悟りをみんなに広めたくなったのかを一言で言うと?と聞いてみました。

一言で言うなんて難しいと言いながらも返ってきた「どうして広めたくなったか」への答えは、お釈迦さまの最初の気づきである「縁起」にあるんじゃないかと教えてくれました。

そしてそれに通じるのが宮澤賢治さんの以下の言葉だと教えてくれました。

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

(宮沢賢治 農民芸術概論綱要)

実は大泉寺のホームページを作るにあたっても、大泉寺がどんなお寺でありたいかをこう表しています。

「一人ひとりが幸せであるように、社会全体が優しくあるように、大泉寺は小さな声にも気づき、目を向けたいと思っています。」

「私」が「心から」幸せでいるためには、社会全体も幸せであること。社会全体が幸せでいるためには社会の仕組みがカギになってくると思うのです。社会の仕組みをどうにかするなんて個人では難しいので、私の想いにより近い方、考えが違っても耳を傾けてくれそうな方にリーダーになってもらいたい。そう思って選挙のたびに投票しています。

以前ある精神科医の話を聞く機会がありました。その方がおっしゃっていたのは、自分が治療にかかわった方々が良い状態で社会復帰するためには社会に本当の意味での「多様性」を受け入れる土壌が必要だということ。なのでその方は政治にも興味を持ち発信するようにしているとおっしゃっていました。ご自身の治療の一環なのだそうです。

私が今はまっているNetflixのアメリカ発「Queere Eye」という番組の出演者たちは、自分たちがゲイであり、移民、有色人種ということで政治の決定や政治家の発言がいかにマイノリティに影響を与えるかを日々発信し、投票することの大切さを伝えています。(日本にだって差別はたくさんありますね。)

私はというと投票することは子育てに欠かせないことの1つでもあります。
子どもが生きて行くうえで、安心して生きていってほしい、幸せでいてほしいと思ったときに、生きて行く社会が一部の人たちだけでなく誰にとっても優しいものであってほしいと願っているからです。子どもが不登校になったときに、子どものケアをするのと同時にこの子が生きやすい社会への種まきもしたいと思い、ますます社会に目が向くようになりました。

つまり投票は大切な権利でもあるけれど(女性に関して言えば投票権を得てたったの70数年。)、私にとっては大人としての責任を果たすことだったりもするのです。それは2011年の原発事故以来強く強く思っていることです。

私たちは生きていて日々、食べるものや着るもの、買うものなど様々な選択をしているけれど、選挙も同じことだと思うのです。

私の一票がもしかしたら誰かの助けになるかもしれない。

お釈迦さまのおっしゃる「縁起」に思いを巡らせながら投票に行きたいと思います。

お地蔵さまたちの前にタヌキが夜な夜な落とし物をしていくようになってしまいました。落とし物対策を色々調べたり聞いたりしているのですが、1度タヌキに気に入ってもらえるとご遠慮いただくのは難しいらしく、豚の蚊取りを置いてみています。どうしたものか…。


久保井奈美(大泉寺寺族)
2001年に住職と結婚。
カトリックの高校を卒業後、服飾の専門学校、アルバイト、デザイン事務所を経て、現在は大泉寺でお寺の奥さんをしています。

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